仮想通貨金融商品は、2週連続で総額12億ドルの資金流出

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米金利引き下げの憶測への反動か、2週連続で約1,900億円の流出

資産運用会社「Coinshares(コインシェアーズ)」によると、先週(5月17~23日)は全世界の主要な暗号資産(仮想通貨)投資商品は5.8億米ドル(約924億円)の純資金流出となった。2週連続で総額12億米ドル(約1,900億円)の流出となり、調整が進んでいる模様だ。

欧州の仮想通貨運用会社コインシェアーズの週報によると、ブラックロックやフィデリティ、グレースケール、プロシェアース、21シェアーズなどの資産運用会社の仮想通貨投資商品(ETF含む)は、5.8億米ドル(約924億円)の純資金流出となった。

これについてコインシェアーズのリサーチ部門責任者ジェームズ・バターフィル氏は、投資家の間で今年の米連邦準備制度(FRB)による金利引き下げに悲観的な見方が広がっていることへの反動ではないかと考察している。

また先週は、米国ビットコイン現物ETFが1月にスタートして以来、ETFを含む上場取引型金融商品(ETP)の取引高が世界的に最低となり、1週間の取引高はわずか69億米ドル(約1.1兆円)にとどまった。

国・地域別の資金フロー
出典:coinshares
プロバイダー別の資金フロー
出典:coinshares

地域別では、米国は4.7億米ドル(約749億円)と最大の資金流出となったが、カナダも1億米ドル(約159億円)と大幅な資金流出となった。ドイツと香港でもそれぞれ2,400万米ドル(約38億円)と1,900万米ドル(約30億円)の流出が見られた。一方でスイスとブラジルはこの流れに反して、それぞれ3,900万米ドル(約62億円)と4,850万米ドル(約77億円)の資金流入となった。

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銘柄別のフロー
出典:coinshares

銘柄別では、ビットコインが6.3億米ドル(約1,000億円)の資金流出となったが、最近のネガティブなセンチメントに反応したショートポジションの追加は見られず、むしろビットコインをショートする金融商品からは120万米ドル(約2億円)の流出が見られた。

イーサリアムはネガティブなセンチメントを免れず、5,800万米ドル(約92億円)の資金流出となった。マルチアセット商品には9,800万米ドル(約156億円)の資金が流入し、投資家がアルトコイン市場の低迷を買いの好機と捉えたことを示唆している。

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参考文献

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この記事を書いた人

元一般企業会社員。現在はトレーダー兼ライター。
株式やFX、仮想通貨デリバティブ、草コイン、ノード運用と色々やっています。

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