利回りの低下に伴いDeFiの利用が減少|総収益も2月以来の最低値を記録
海外メディア「The Block」のデータダッシュボードによると、分散型金融(DeFi)プロトコルが8月に得た手数料は、7月から24.4%減少し、2億8,800万ドルとなった。これは、2月以来の最低水準であり、業界の現状と将来の革新に対する懸念を示している。
この手数料額は、DeFiプロトコルの人気や利用状況を示す指標である。手数料収益のトップはLido(リド)の7,618万ドルで、Uniswap(ユニスワップ)、Jito(ジト)、PancakeSwap(パンケーキスワップ)が続いた。
市場調査会社のニック・ラック氏は、手数料の減少にはいくつかの要因があると指摘しており、ユーザーがDeFiプラットフォームで利益を得ることに苦労していることを挙げている。また、流動性リステーキングトークン戦略の年率(APR)が低下した結果、トレーダーたちがDeFiからミームコインに投機資本を移しはじめたことや、DeFi分野における大きな技術革新の欠如も影響していると述べた。
さらに、UniswapがV4のリリースを準備し、EulerやBunniもプラットフォームの新バージョンを開発しているが、これらの取り組みだけではユーザーの関心を復活させるには不十分だとラック氏は指摘する。
8月のDeFi総収益も、7月と比較し19.7%減の5,953万ドルと、2月以来の最低値を記録した。
これらのデータは、DeFi業界が現在直面している課題を鮮明に示している。市場の成熟とともに、ユーザーはより高い利回りや新たな投資機会を求めており、従来のDeFiプラットフォームだけではその需要に応えることが難しくなっているのが現状だ。
今後、DeFiプロトコルが再び注目を集めるためには、単なるバージョンアップだけでなく、より根本的な技術革新や新たなサービスの提供が必要とされるのではないだろうか。
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情報ソース:The Blok
画像:著作者:fullvector/出典:Freepik
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