UStbはブラックロックのBUIDLファンドに裏付けられ、信頼性と安定性を実現
分散型金融(DeFi)プラットフォームのEthena Labs(エテナ・ラボ)は26日、新たなステーブルコイン「UStb」の発行を発表した。同社の公式Xアカウントによると、UStbはブラックロックのBUIDLファンドによって完全に裏付けられ、Securitize(セキュリタイズ)社とのパートナーシップにより開発された。
エテナの最新製品 UStb を発表できることに喜びを感じている。UStb は、ブラックロック BUIDLによって完全に裏付けられ、セキュリタイズとのパートナーシップにより実現した。これにより、USDeと並んで別の法定通貨ステーブルコイン製品が可能になる。
UStbは、ブラックロックのオンチェーンファンド「BUIDL」に完全に裏付けられた資産担保型ステーブルコインだ。 BUIDLファンドは、米ドル、米国債、レポ取引(買戻し契約)などの低リスク資産で構成されており、価値の変動が少ないことが特徴だ。
この発表を受け、仮想通貨市場では大きな反響があり、エテナ・ラボのガバナンストークン「ENA」の価格が14%上昇した。
仮想通貨・FXの総合情報サイト「FXStreet」によると、UStbはUSDeの課題を解決する可能性がある。イーサリアムベースのUSDeは、ローンチ以来急速に成長し、現在の時価総額は25億5,000万ドル(約3,705億円)に達している。しかし、USDeには資金調達率が長期間マイナスに転じた場合にペッグを失うリスクがあるなど、いくつかの課題があった。UStbの導入により、これらの課題が解決される可能性が高い。
エテナ・ラボのXへの投稿によれば、UStbはUSDeを補完し、市場条件の変化に対応する柔軟性を提供する。必要に応じて、USDeのヘッジポジションを閉じ、準備資産をUStbに再配分することで、マイナスの資金調達率に関連するリスクを軽減できるという。
(エテナの)ガバナンスがマイナスの資金調達状況で必要かつ適切であると判断した場合、エテナはヘッジポジションを解消し、それらの裏付け資産をUStbに再配分して、マイナスの資金調達金利環境に関連するリスクをさらに軽減することができる。
UStbは、Bybit(バイビット)やBitget(ビットゲット)といった主要な仮想通貨取引所への上場も予定しており、USDeと同様に証拠金担保としての利用も視野に入れている。
エテナ・ラボは、今年初めの戦略的資金調達ラウンドで、時価総額3億ドル(約435億円)で1,400万ドル(約20.3億円)を調達している。この資金力と大手金融機関との連携は、UStbの信頼性と安定性を裏付ける重要な要素となっている。
今回のUStb発表は、エテナ・ラボがDeFi分野でのイノベーションを継続していることを示している。イーサリアムを、従来の金融システムから独立した、仮想通貨ネイティブの利回りを生み出すステーブルコインエコシステムへ転換させるという、エテナ・ラボのビジョンを前進させるものと言えるだろう。
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