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カストディサービスとは?初心者にも分かりやすく解説!仮想通貨向けカストディアンが増加中?

カストディサービスとは?仮想通貨の始め方

▼この記事をざっくり言うと

  • カストディサービスとは顧客の金融資産を預かるサービスのことです。
  • カストディアンとはカストディサービスを提供する事業者のことです。
  • カストディサービスには、顧客の金融資産を預かるだけではなく、配当や利息の管理等も行っています。

カストディサービスとは?

カストディサービスとは、顧客の資金や有価証券などの金融資産を預かり、管理するサービスのことです。日本ではまだ馴染みの無い言葉ですが、アメリカやヨーロッパではメジャーなサービスと言えます。

このようなサービスを提供する事業者のことをカストディアンと呼び、有名どころではJPモルガンやゴールドマンサックス等の事業者が該当します。

古くは100年以上も前からカストディサービスを提供している事業者も存在し、そういった事業者は世界各国で支店を出し非常に信頼の置ける事業者となっています。

日本では受託信託銀行とも呼称され、投資家が国外の有価証券を購入した際には、その有価証券を輸送して本国で保管することは輸送コストや輸送にかかる日数、輸送保険に関する問題や法律の規制に対する問題により全く現実的ではありません。

そのため、投資家は国外の有価証券等を購入した際には現地のカストディアンを利用するのが一般的で、日本では日本カストディ銀行と日本マスタートラスト信託銀行の二行がカストディアンとしてカストディサービスを提供しています。

カストディアンの役割

カストディアンは、有価証券の保管はもちろんのこと、取引の決済や配当金・元金の受領を投資家に代わって行い、更には株式を預けている場合は議決権の行使、コーポレートアクションの報告、有価証券のレンディングまで行います。

近年は仮想通貨を対象としたカストディサービスが話題になっていますが、元々は仮想通貨のために発生したサービスではありません。

カストディサービスを利用するメリット

従来、企業が自社の仮想通貨資産を自社で管理する場合、以下のような問題がありました。

  • 管理システムのエンジニアが常駐する必要があり、その人件費等が固定費となって発生
  • 仮想通貨等の資産はブロックチェーン技術に対する専門人材が必要不可欠でなおかつその専門人材は慢性的に不足している
  • 不正やヒューマンエラーを防ぐための徹底した監査体制が必要

今までは巨額な仮想通貨資産を有する企業などは自社で資産管理・運用を行っていました。

しかし、そこには人材コストの膨大な負担と専門人材の確保と資産の監査体制という本来の業務から離れた部分で大きなコストを負担する必要がありました。

また、数年ごとに変わる法律(資金決済法)と素早い技術変化にも対応せねばならず、これは企業にとって非常に頭の痛い問題でした。特に仮想通貨関連の技術は日進月歩が目覚ましく、加えて専門人材がそもそも不足しているという事態でした。

そこで仮想通貨のカストディサービスを外注することによってそのような負担から解放されるメリットを享受するのです。

仮想通貨(暗号資産)向けカストディアンが増えている理由

今までのカストディサービスと仮想通貨(暗号資産)向けのカストディサービスには決定的な違いがあります。

それはセキュリティに関する問題です。仮想通貨向けのカストディサービスが今までのカストディサービスより強固なセキュリティを必要とします。

もちろん、今までのカストディサービスでもセキュリティは大変重要な要素でしたが、仮想通貨はその性質上、秘密鍵の管理がとてつもなく大事な要素となります。

仮想通貨向けのカストディアンが増えている理由として、まだまだ仮想通貨を預けるにはちょっと信頼が置けない業者がほとんどという理由が挙げられます。

従来の有価証券や金などを預けるカストディアンには創業から100年を数える老舗企業や、世界各国に支店を置いて世界的にも認知されており、顧客からの信頼を勝ち取っているカストディアンも多く存在します。

しかし仮想通貨はその存在自体がまだまだ歴史は浅く、それに伴って仮想通貨向けのカストディアンも誕生してからまだ時間が短いのです。

更には歴史が浅い故に世界各国に支店を出している仮想通貨向けのカストディアンも存在せず、顧客はどの業者へ仮想通貨の秘密鍵を預けるのか迷っているのが現状です。

アメリカでは仮想通貨取引所が仮想通貨向けのカストディサービスを提供

アメリカを中心に事業展開している海外仮想通貨取引所大手のコインベースやジェミニ等の取引所は、仮想通貨のトレードに加えて仮想通貨向けのカストディサービスを提供しています。

コインベースカストディ

コインベースのカストディサービスは、2019年5月には預かり仮想通貨資産が日本円で約1,100億円を突破したことを発表しました。さらに同年8月、資金管理サービスのXapo社(ザポ社)から法人向けの仮想通貨のカストディサービス事業を日本円で約60億円で買収しました。

コインベース・カストディはこの他にも大手保険仲介者であるAon(エーオン)と交渉しているとの報道がなされました。

いかに大手仮想通貨取引所が運営するカストディサービスであっても、ハッキングや資金の流出などのリスクは存在します。Aonとの交渉はそのリスクに対する保険加入と見られています。

ジェミニカストディ

仮想通貨で大きな財産を蓄えたことで有名なウィンクルボス兄弟が設立した仮想通貨取引所ジェミニ。ここでもカストディサービスを提供しています。

仮想通貨取引所ジェミニは2019年9月、カストディサービスを開始し、このカストディサービスのセキュリティの大きな特徴として、預かった仮想通貨はマルチシグを使ったコールドウォレットに保管しているということです。

マルチシグとは?

マルチシグとは、マルチシグネチャーの略称で、トランザクションの署名に二つ以上の秘密鍵を必要とする技術のことです。

わかりやすく言えば、家のドアの鍵を一つだけではなく、二つ以上つけるようなことです。

通常は一つの秘密鍵で署名を行うシングルシグと呼ばれるものですが、マルチシグとは二つ以上の秘密鍵を必要とするため、当然ながらシングルシグより遥かに高いセキュリティを誇ります。また、マルチシグの特徴として秘密鍵の紛失時にも対応しやすいという特徴があり、大手の取引所等で積極的に採用されています。

ハッキングに対するリスク以外にも、取引所内部の者が顧客の仮想通貨を横領しようとしたとき、マルチシグなら複数の秘密鍵を必要とするため、単独犯では行えず、複数の人間と犯行を行う必要があるため内部犯罪に対する抑止力ともなっています。

仮想通貨のカストディサービス、カストディアンに対する懸念事項とは?

ビットコインに代表される仮想通貨は、実際の法定通貨と違って実体がありません。

仮想通貨はアドレスのみに関連づけられ、そのアドレスはウォレットと関連づけされています。

仮想通貨はその仮想通貨の秘密鍵を保有している人が自由にその仮想通貨を移動・売買できるので、秘密鍵の保有者=その仮想通貨の保有者と言えます。

ここで問題なのがその秘密鍵です。実際の鍵と違って実体が無いため、秘密鍵は膨大な英数字の羅列が秘密鍵となっているのです。

秘密鍵を持っている=秘密鍵を知っているということであり、秘密鍵自体はその英数字をコピペすればラインでもメールでも他人に知らせることができます。

その時、所有権は一体誰に帰属するのでしょうか。この問題はこの先もずっとついて回る問題だと筆者は思います。

仮想通貨のカストディサービスを依頼する際、顧客はカストディサービスを行う企業、カストディアンにその仮想通貨の秘密鍵を渡します。(教えます)

そこには信頼の元に契約が存在し、秘密鍵を預かったカストディアンは顧客の同意無しに勝手にその仮想通貨を移動・売買することはありませんし、秘密鍵を預けた顧客もまた同様です。

ただ、悪意は無かったとしてもそのカストディアンが倒産したり、何かしらの理由で業務の継続が不可能となった場合、通常のカストディサービスでは当然顧客に資産が返却されますが、ビットコインに代表される仮想通貨にはその概念や規制がまだ追い付いていない状況なのです。

実際に2019年7月、SECと自主規制機関である金融取引業規制機構(FINRA)はデジタル資産のカストディサービスについての懸案事項を発表しました。

その発表の中にはカストディアンが倒産した場合、顧客の資産を保護する規則である消費者保護規則(Customer Protection Rule=カスタマープロテクションルール)は適用されない可能性があると指摘しました。

それは仮想通貨の仕様そのものに対する懸念でもありました。

仮想通貨の保有者である顧客が、カストディアンに秘密鍵を渡したとしてもその秘密鍵自体は英数字の羅列です。その秘密鍵をカストディアン以外の他人に教えていないことを顧客は100%約束できるのでしょうか。もし仮に他者がその仮想通貨の秘密鍵を知っていた場合、カストディアンは100%安全な保管を顧客に約束できるのでしょうか。

仮想通貨の性質上、法律的な「所有権」や「法的責任」が大きく歪んでしまっているのが仮想通貨の現状です。

カストディサービスを提供する事業者には日本国内では相当に厳しい規制が課されています。今後も規制緩和は行われずカストディサービスを提供する事業者はほとんど日本では増えないだろうと言われています。

そうなった場合、仮想通貨を他者へ預けて放置しておきたい時には、日本国内では海外の事業者へ仮想通貨のカストディサービスを依頼することになると思います。その時、依頼しようとしている事業者が本当に信頼の置ける事業者なのでしょうか。日本に居ればその情報は限定的でなかなか入ってこないと思います。

やはり信頼できる基準として設立してから長い年月が経っているというのは重要な要素です。まだ仮想通貨の歴史自体が浅いため、仮想通貨のカストディアンにそれを求めるのは酷な話です。

こういった観点からもまだまだ日本では仮想通貨のカストディサービスは普及するには程遠いなと筆者は感じます。

まとめ

ここまで、カストディサービスやそれを提供するカストディアンについて述べてきました。

従来のカストディサービスは長い歴史を誇る巨大企業が名を連ねているので、信頼の置ける事業者を選定するのは難しい作業ではありません。

しかし、これから需要が増えてくるであろう仮想通貨のカストディサービスは日本国内ではなかなか普及しない、できない背景があることも述べました。

そこには仮想通貨の実体が無いという性質、法律が追い付いていない状況があります。

たくさんの仮想通貨を保有する投資家、企業はその管理に大変頭を抱えていることと思います。

早くそういった問題をクリアし、仮想通貨のカストディサービスが日本でもある程度普及してくれることを心から願ってやみません。

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