レゴを標的にした巧妙なフィッシング詐欺の実態
デンマーク発祥の知的玩具メーカー「LEGO(レゴ)」が5日、公式オンラインショップのハッキング被害を受けた。この被害は、レゴに関する情報を発信しているZTBricks氏のXの投稿により明らかになった。
今回のハッキングでは、架空の暗号資産(仮想通貨)「LEGO Coin(レゴコイン)」を利用したフィッシング詐欺が行われた。レゴオンラインショップに表示された偽の広告では、イーサリアム(ETH)を利用してレゴコインを購入すると秘密の報酬が得られると謳われていたという。偽広告をクリックすると、仮想通貨の売買が可能なマーケットプレイスに誘導され、レゴや仮想通貨に興味を持つユーザーを狙った手口であることが明らかになっている。
レゴ社は迅速にハッキング被害に対処し、偽広告はすでに完全に削除されている。現時点で公に声明は出されていないが、レゴ社はガジェット系メディア「Engadget」に対し、ハッキングによってユーザーアカウントや個人情報が侵害された形跡は確認されていないと述べている。
レゴ社は現在のところ、仮想通貨を公式に取り扱ってはいない。しかし、過去にはNFT(非代替性トークン)やメタバースなどのWeb3技術に関心を示していた経緯があり、これがハッカーに悪用された可能性も考えられる。
今回のハッキング事件は、人気ブランドや仮想通貨への関心を利用した巧妙な詐欺の一例だ。公式サイトであっても、表示される広告がすべて正しいものであるとは限らない。予期せぬ取引や個人情報の入力の際には、その情報源が信頼できるものであるか慎重に確認することが重要だ。
関連:BingX、ホットウォレットのハッキングによりユーザー資産が流出
関連:Web3コミュニティ「オタクラボ」、公式Xアカウントがハッキング被害 現在は復旧完了
情報ソース:ZTBricks氏公式X / THE BRICK FAN / Engadget