元コインベース幹部、機関投資家向け取引所「TrueX」を正式発表

元コインベース幹部が仕掛ける、新時代の取引所TrueXとは?
目次

ステーブルコイン中心・機関投資家向け「TrueX」約13億円調達、透明性と安定性を追求

大手海外仮想通貨取引所「Coinbase(コインベース)」元幹部のヴィシャール・グプタ氏とパトリック・マクリーレイ氏 が設立した新しい仮想通貨取引所「TrueX」が、18日に正式ローンチを発表した。TrueXは自社のXアカウントで、「ステーブルコイン決済と取引・資産保管の分離により、機関投資家向け仮想通貨取引の効率性と透明性を再定義する」と宣言し、既存の取引所とは一線を画していることを強調した。

参照:TrueX X公式アカウント

機関投資家向け仮想通貨取引を再定義。ステーブルコイン決済と取引・資産保管の分離により、比類なき効率性と透明性を実現した。

TrueXの最大の特徴は以下の3点だ:

  • ステーブルコイン中心の取引と決済システム
  • 非カストディ型の取引所設計:資産管理(カストディ)業務をPaxos(パクソス)に委託
  • 機関投資家向けの高度な取引機能

仮想通貨ニュースサイト「Crypto Briefing」の報道によると、TrueXはPayPalのステーブルコインPYUSDをデフォルトの決済通貨として採用し、将来的には他のステーブルコインにも対応する予定だ。この戦略により、異なるステーブルコイン間のスリッページ(注文時の価格と実際に約定された価格の価格差)を最小限に抑え、より安定した取引環境の提供を目指す。

創業者のグプタ氏は、コインベースで取引所部門の責任者を務め、Circle社でUSDCの立ち上げにも携わった経験を持つ。マクリーレイ氏も、コインベースで国際取引所ビジネスの主要アーキテクトとして活躍した。グプタ氏は、TrueXは、既存の取引所の課題に対処するために、ステーブルコインを中心とした取引と決済のインフラストラクチャを構築していると述べている。

TrueXは、機関投資家をターゲットに、少数の資産のスポット取引からサービスを開始する。将来的には、より幅広いサービスを提供することを計画している。 同社は、RRE Ventures、Reciprocal Ventures、Paxos、Accomplice Blockchain、Hack VC、Solana Foundation、Aptosなどの著名な投資家から、900万ドル(約13億円)のシード資金を調達した。

TrueXは、機関投資家向けの流動性プログラムも導入する。Crypto Briefingによると、取引手数料の割引や最大100万ドル(約1.43億円)相当の自社株式を提供するコンペティションを実施する予定だ。これにより、ローンチ直後から高い流動性を確保することを目指している。

仮想通貨市場が成熟し、機関投資家の参入が増加する中、TrueXの革新的なアプローチは業界に大きなインパクトを与える可能性がある。ステーブルコインを中心とした取引システムと、非カストディ型のモデルは、従来の取引所が抱える課題を解決し、より安全で効率的な取引環境を提供することが期待される。

今後のTrueXの動向に、業界関係者の注目が集まっている。その斬新なアプローチが、仮想通貨取引の新たなスタンダードとなるか、市場の反応が注目される。

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参照ソースTrueX公式Xアカウント/Crypto Briefing

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この記事を書いた人

中井 純、工学博士
AIは30年以上、web3(仮想通貨)は3年以上フォロー。web3x生成AIには早くから注目し、ビジネスチャンスを研究。東大応用物理学科卒業後、ソニー研究所にて、CD、AIなどの研究開発に従事。MITの電子工学博士取得後、外資系社長を歴任。最近はハイテク・スタートアップの資金調達支援を手がけるかたわら、自らweb3x生成AIのライターとして活躍。技術的なことも分かりやすく、ユーザー目線で解説することが得意です。著書2冊。

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