バイナンス、ライトニングネットワークの統合を完了

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BRC-20の台頭を受けて対応

世界最大の暗号資産(仮想通貨)取引所「Binance(バイナンス)」は17日、ビットコインのレイヤー2スケーリングソリューションであるLightning Network(ライトニングネットワーク 以下、ライトニング)の統合を完了したと発表した。

ライトニングは、ビットコインのレイヤー2スケーリングソリューションだ。このネットワークは、OptimismやArbitrumのようなイーサリアムのレイヤー2プロトコルなどと同じく、トランザクションの高速化と手数料の削減を目的としている。

注意したいのは、ライトニングは開発中の技術だということだ。開発元の「Lightning Labs」は次のように述べている。

「ライトニング・ネットワークに導入されているソフトウェアのほとんどは、まだベータ版ソフトウェアとみなされており、取り返しのつかない資金損失につながるバグが含まれている可能性があります。ほとんどのオペレーターにとって、最大のリスクは停電、ハードウェアの故障、バグによるデータ損失です」

なので、現段階では、試験的に少額で使ってみるのがよいだろう。

Binanceが、ライトニングの入出金に対応した理由は、BRC-20の台頭にある。今年5月には、ビットコインネットワーク上でのスマートコントラクト運用を目指す「Bitcoin Ordinals」が誕生し、「BRC-20」と呼ばれるトークン規格ができた。この発行に多くのユーザーが殺到したため、保留中の取引は過去最大の50万件近くに上り、送金手数料は過去3番目の、1取引あたり27.97ドル(約3,747円)にまで上昇した。

この時、Binanceは、この未承認取引の多さと高額な手数料に圧倒され、24時間で2度もBTC出金を停止した。これを受け、Binanceはライトニングをプラットフォームに統合すると初めて初めて発表した。

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Bitfinex、Kraken、OKXといった他の取引所はすでにライトニングをプラットフォームに統合している。コインベースのブライアン・アームストロングCEOは4月、自身のプラットフォームも同じことを行う可能性を示唆したが、具体的なスケジュールはまだ示していない。

参考文献

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この記事を書いた人

元一般企業会社員。現在はトレーダー兼ライター。
株式やFX、仮想通貨デリバティブ、草コイン、ノード運用と色々やっています。

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