ビットコイン先物ETF $BITO、取引量・残高とも急増|SECフィルタとは

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$BITOの取引量・残高が急増

米ProShares社が発行するビットコイン先物ETF「$BITO」は先週、資産残高が10億ドルの大台を超えた。週間の資金流入量も過去1年で最大となった。

$BITOは先週金曜日には5億株を超える取引が行われたが、1日で5億株を超える取引が行われたのは過去に5回しか例がない。

$BITOは、米ProShares社が発行するビットコイン先物ETF『ProShares Bitcoin Strategy ETF』のステッカーシンボルだ。SEC(米国証券取引委員会)の厳しい上場基準、いわゆる「SECフィルタ」を初めてクリアしたビットコイン関連のETFとして知られる。

FTXやバイナンスの不祥事を受け、暗号資産(仮想通貨)取引所の信用は失墜し、かと言ってビットコインを自前のウォレットで保管するのは億劫な層にとっては、$BITOは格好の受け皿といえる。まさに信頼のSECブランドだ。

ビットコイン関連のETFへのSECによる認可は、現在、

  • ビットコイン先物ETF(承認済み)
  • ビットコインレバレッジETF(承認済み)
  • ビットコイン現物ETF(審査中)

の順で審査が進んでいる。

関連:SEC、ビットコインレバレッジETF承認の衝撃|ETFとCFDはどう違う?

「現物ETF」より「先物ETF」と「レバレッジETF」の方が先にSECの承認を受けたのは、後者の方が既存の金融規制のフレームワークに適合しやすいからだ。先物市場は、透明性・コンプライアンス・モニタリングなど、確立されたルールにより運営されているが、ビットコインの現物市場の方はというと、規制が未熟で、詐欺や市場操作のリスクが温存されているのが現状。SECが比較的管理のしやすいビットコイン先物ETFの方から先に承認したのは、ある意味当然と言える。

ビットコイン現物ETF

残るは本丸のビットコイン現物ETFだが、個人投資家と機関投資家にとってはどんなメリットがあるのだろうか? ビットコイン先物ETFがあれば、一見それで足りるようにも思える。だが、ビットコイン現物ETFならではのメリットもある。それは、

ロールオーバーコストの排除:
先物ETFは定期的に契約をロールオーバーする必要があるが、現物ETFにはその必要がない。ロールオーバーに係るコストも当然発生しない。

直接的な所有感:
ビットコイン現物ETFは投資家にビットコインへの直接的な所有感をもたらす。ビットコインを「デジタルゴールド」と見なす層にとっては、この所有感はきわめて魅力的といえる。

・・・の2つだ。

ビットコイン現物ETFは現在、複数の証券会社が「SECフィルタ」に挑戦している。一番乗りの栄誉は、はたしてどの証券会社が手にするのだろうか?

公式サイト


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