FTX、約1110億円相当の仮想通貨投資信託の売却を裁判所に申請

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価格下落の火種になるか

4日に裁判所に提出された書類によると、破産した暗号資産(仮想通貨)取引所「FTX」が、債務整理の一環で推定約7.4億米ドル(約1110億円)相当のグレースケールやビットワイズの投資信託の売却を、裁判所に申請したことがわかった。

FTXが売却を申請したのは、以下の6商品だ。

FTXが売却申請を出したもののリスト
出典:裁判所提出書類

「債務者の判断では、価格変動リスクを積極的に軽減することが信託資産の価値を最も保護し、債権者へのリターンを最大化し、債務者の更生計画における資産の公平な配分を促進することになる」と裁判所に提出された書類で述べられている。

売却額の半分以上を占める「Grayscale Bitcoin Trust (GBTC)」は、世界最大級の仮想通貨コングロマリットであるグレースケール社が販売するビットコイン投資商品だ。規制された環境下で間接的にビットコインを保有できる商品で、機関投資家だけでなく個人投資家も購入できる。

ただ、市場の需要に基づいて株式を創出したり償還したりすることができないため、ビットコインよりも大幅なプレミアムまたはディスカウントが発生する恐れがあるため、ときにはビットコイン以上に急激に変動することがある。

また、グレースケール社自体への信頼度にも価格が左右される。同じグループ企業であるジェネシス社が破綻したことをきっかけに、一時期マイナス50%近くのディスカウントで取引されていたが、今年8月、米裁判所が「米国証券取引委員会(SEC)が複数のビットコイン先物ETFを承認する一方で、ビットコイン現物ETFを却下するのは恣意的であり投資家に損害を与えている」と再審査をSECに命じたことで乖離は現在マイナス12%まで戻っている。

GBTCプレミアム・ディスカウント
出典:coinglass

参考文献

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