BSC、6月12日にハードフォークアップグレードを実施へ

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チェーンのスピードとセキュリティが向上へ

TVL(Total Value Locked:そのチェーン上にある全資産の時価総額)がイーサリアム、トロンについで現在3位のブロックチェーン「Binance Smart Chain(BSC)」の開発者コミュニティは29日、6月12日(日本時間)にスピードとセキュリティの向上を目指すハードフォークアップグレード「Luban」を実施すると発表した。

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メインネットのバリデーターとフルノードオペレーターは、6月12日6時30分(日本時間)までにソフトウェアのバージョンをv1.2.4に切り替える必要がある。

今回のアップグレードに含まれるBEP(Binance Chain Evolution Proposal)は以下の3つ。

1.BEP-126:「Fast Finality」の導入(第1回)
 BEP-126は、ピアツーピア(P2P)チャネルにBLSベースのマルチシグネチャを実装し、ブロックを証明してブロックチェーンの状態を迅速に確定させようという提案。現在、BSCでは、全てのフルノードとバリデーターは、確率的なファイナリティを確保するために14ブロック(~45秒)待つ必要があるが、BEP-126により、取引の最終確認時間は最短で2ブロック(~7.5秒)まで短縮され、エンドユーザーによりスムーズな取引を提供できるようになる。また、ハッカーなどによるチェーンの再編成の可能性を低減させることも目的としている。

2.BEP-174 「Cross Chain Relayer Management」
 BSCと他のブロックチェーンのブリッジの潜在的なセキュリティ問題を軽減するための提案。近年、ブリッジへの攻撃が増加しており、BSCも他人事ではない。Relayerは、ブリッジを介して異なるブロックチェーン間でトークンの転送を支援するオンチェーンメッセンジャーであり、そのような取引がスムーズに完了するための重要な役割を担っている。これらのRelayerは、一般的にホワイトリストに登録されたエンティティであり、現在は複雑なプロセスで手動で追加する必要がある。
 BEP-174は、Relayer(中継者)を管理する「Manager」の役職を作り、これはオンチェーンで選ばれるようにしようという提案。Managerは、Relayerを自由に追加・削除することができ、同時にRelayerを管理する責任を負うことになる。

3.BEP-221: CometBFT Light Blockの検証
 CometBFT技術を利用したブロックチェーンに新たな契約を追加する提案。具体的には、BSCと分散型データストレージネットワーク「BNBGreenfield」との相互運用性を高める。

参考文献

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