イーサリアム、大型アップグレード「デンクン」完了｜L2手数料削減

2024年03月14日 00時05分

スケーラビリティの向上、ガス代の削減などが実現

暗号資産（仮想通貨）イーサリアムの大型アップグレード「Dencun（デンクン）」は、3月13日23時（日本時間）頃、エポック「269568」で起動し実装が完了した。

The Dencun upgrade (EIP4844) is now live, which aims to substantially lower gas across Layer 2s! 🎉

You can track the impact that the upgrade has across Layer 2s using our macro dashboards for Optimism, Arbitrum, Base, etc

This is one of the few cases where less (gas) is more pic.twitter.com/Pnw1D3nGoP
— Nansen 🧭 (@nansen_ai) March 13, 2024

デンクンでは様々なアップグレードが行われたが、中でも特徴は「プロト・ダンクシャーディング」の導入だ。これはイーサリアム2.0（セレニティ）でダンクシャーディングが最終的に実装されるまでの橋渡し的な機能であるものの、イーサリアムネットワーク及びレイヤー2のスケーラビリティ向上、トランザクションコストの大幅な削減が実現された。

このほか、ブロックスペースの最適化によるオンチェーンデータストレージのコスト削減、異なるブロックチェーン間の相互運用性向上、セキュリティの向上などが行われた。

前回の大型アップグレード「シャペラ」が行われたのは2023年4月13日（日本時間）であり、約11か月ぶりの大型アップグレードとなる。

今回のアップグレードは、イーサリアム考案者のヴィタリック・ブテリン氏が公開したロードマップにおける2段階目（サージ）の中盤にあたり、最終的に完成するイーサリアムにはまだ程遠いといえる。