デジタルアセットを通じて新たな人材サービスを創出へ
日本円ステーブルコイン「JPYC」を開発する「JPYC株式会社」は25日、大手総合人材サービス会社「パーソル」傘下の「パーソルベンチャーパートナーズ」から資金調達に成功したと発表した。調達額は非公開。
調達方法は「J-KISS(Japanese version Keep It Simple Security)型新株予約権」が用いられた。これは主にシード期の資金調達で用いられる簡便な手法で、将来株式をもらえる権利を売買する。
JPYCは2021年1月27日から1JPYC=1円で取引される日本円ステーブルコイン「JPYC」の発行を開始している。2024年1月には25億円を超えるJPYCを発行し、日本円ステーブルコインの流通量としては発行当初から現在に至るまで99%以上のシェアを占めている(JPYC社調べ)。
JPYCはEthereum(イーサリアム)、Polygon(ポリゴン)、Gnosis(グノーシス)、Shiden(シデン)、Avalanche(アバランチ)、Astar(アスター)上で発行されている。
調達した資金は、自己資本の増強と内部体制の強化およびサービスの企画・開発・運営を担う人材の採用に充てるとした。
JPYCは、現在第三者型前払式支払手段として発行しているが、2023年6月に施行された改正資金決済法に基づき資金移動業、電子決済手段等取引業のライセンス取得を目指しており、昨年11月には三菱UFJ信託銀行、Progmatと協業し、電子決済手段に該当する「JPYC(信託型)」の発行を目指すと発表している。
パーソルホールディングスは、人材派遣、人材紹介、アウトソーシング、設計開発などを手掛ける国内有数の総合人材サービス会社だ。東京証券取引所プライム市場に上場しており、2023年3月期の売上高は1兆2,239億円にのぼる。
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