米取引所「クラーケン」、機関投資家向けカストディサービスを開始

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ビットコインETFのカストディ業に参入か

米暗号資産(仮想通貨)取引所「Kraken(クラーケン)」は20日、子会社で規制に準拠した銀行である「Kraken Financial(クラーケン・フィナンシャル)」を通じて、機関投資家向けカストディサービス「Kraken Custody(クラーケン・カストディ)」をローンチしたと発表した。

Kraken Custody は、当社の新しい組織ブランドの最初の製品です。法定通貨預金を全額準備金で保有する州公認銀行である Kraken Financial を通じて提供されており、米国の機関顧客に適格な保管ソリューションを提供するのに理想的です。

クラーケン・フィナンシャルは、米国ワイオミング州で認可された特別目的預託機関(SPDI)だ。SPDIは預金の受取や保管、資産運用アドバイス、その他銀行業務を行うことができる銀行だ。

クラーケン・カストディの特徴は、顧客の全ての預金を全額準備金として保有する点だ。ワイオミング州の法律ではSPDIが保有するすべての預金は全額留保されることが義務付けられており、定期的な監査に加えてワイオミング州銀行局による安全性と健全性の審査を受ける。また、クラーケンの会社の資産とは完全に分別管理される。

クラーケン・インスティテューショナルの責任者ティム・オギルビー氏は、プレスリリースで次のように述べた。

「カストディは常に機関投資家の仮想通貨分野にとって不可欠であり、最近のビットコインETFの成功は、より広範な資格のあるカストディアンの必要性を強調しているだけです」

「クラーケンには顧客資産の保護において12年以上の経験があり、適格な保管ソリューションはフルサービスの機関向けサービスの中核を成しています。 クラーケン・カストディのリリースは、安全で信頼できるプロバイダーを通じて市場に代替手段を提供するのに適したタイミングです。」

ライバルの米仮想通貨取引所「Coinbase(コインベース)」CEOブライアン・アームストロング氏は、ブルームバーグの取材に対し「コインベースはビットコイン現物ETFの資産の90%を保管しており、ビジネスにとって良い結果となった」と述べており、クラーケンはコインベースの牙城に挑む格好だ。

ビットコイン現物ETFは今年1月に一斉に上場して以来、驚異的なスピードで投資家から資金を集め先週には運用資産総額が史上最高の966億米ドル(約14兆円)に達した。

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参考文献

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