テザー社、以前の発表に反して担保付ローンの貸出を再開|CTOは反論

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テザーは不安定な担保付ローンをゼロにすると発表していた

時価総額約1.2兆円の世界最大のステーブルコイン「Tether(テザー)社」の最高技術責任者(CTO)Paolo Ardoino氏は22日、テザー社がUSDTの準備金としている担保付きローンを段階的にゼロにすると約束していたにもかかわらず、Q1~Q2の間に約1.5億ドル(約229億円)増加させていたとして巷を騒がせている問題について、反論した。

WSJが記事で引用した人物は、タブロイド紙との通信で繰り返し述べているように、テザー社の広報担当者ではないし、テザー社で働いているわけでもない。純粋ないじめっ子たち。彼らにとっては予想外のことではない。
ブルームバーグはいつものように、未確認の情報に基づいて記事を掲載しています。近くのトイレを使用していた友人から聞いた情報で、友人はテザーがあまりにもかっこよすぎて認められないという話を聞いた男に話したそうです。
彼らにとって、33億ドルを超える超過準備金を有し、年間40億ドルの利益を目指しているテザー社が、実際に有担保ローンへのエクスポージャーを減らしていることを認め、受け入れるのはあまりにも難しい。
約束どおり、テザー社は担保付きローンが準備金から削除されるまで継続することを約束します。
しかし、彼らの友人は誰も責任ある行動をとらない(あるいはやったことがない)ので、おそらくそれを理解できないでしょう。

ことの発端は21日に、米誌ウォールストリートジャーナル(WSJ)が、テザー社の広報担当者の話として、「2023年第2四半期に、長年関係を築いてきた顧客から短期融資の依頼が数件あり、これらの依頼に対応する」ために、担保付きの融資(ローン)を行ったと報じたところに始まる。

広報担当者によれば、融資を行う理由は、顧客の流動性が枯渇するのを防ぐため、あるいは顧客が担保を不利な価格で売却する必要がないように支援するためだという。

実際、テザー社が四半期ごとに公開している「連結埋蔵量報告書」によれば、Q1の担保付ローン(Secured Loan)残高は、5,349,078,821ドルで、Q2は5,504,292,639ドルで、確かに増加している。

Q1の準備金明細
出典:テザー公式サイト
Q2の準備金明細
出典:テザー公式サイト

そしてまた、テザー社は昨年末に、公式ブログで担保付きローン段階的に削減し最終的にはゼロにすると発表していた。

WSJの報道に対し、CTOのPaolo氏はX上で「WSJが、テザー社の広報担当者としている人物はそもそもテザーの人間ではないし、テザー社は引き続き準備金から担保付きローンをゼロにするよう取り組んでいる。WSJは単にテザーの評判を傷つけ、USDTの安全性についてユーザーを誤解させようとしている」という旨の反論をした。

とはいえ、テザー社の財務状況は依然として不透明だ。同社が胸をはって公開する「独立系会計事務所による監査済み連結埋蔵量報告書」はピンポイントの日付の口座残高して見られておらず、その前後を含めた全てのお金の流れが監査されているわけではない。もしかしたら、監査日の前日に誰かから借りているかもしれない。

また、今回問題となった「担保付きローン」についても、具体的に誰に貸したかを発表していない。担保についても「流動性の高い資産」と発表しているだけで具体的に何なのか、もし貸し倒れしたらすぐ回収できるのかの保証も何もない。

関連:テザー社、Q2純利益は約1200億円|総資産は12兆円越え
関連:テザーの時価総額上昇は怪しい|Kaikoレポート

参考文献

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この記事を書いた人

元一般企業会社員。現在はトレーダー兼ライター。
株式やFX、仮想通貨デリバティブ、草コイン、ノード運用と色々やっています。

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