- MetaMask(メタマスク)がLido・RocketPool経由のリキッドステーキングに対応!
- ステーキングを活用するメリットから始め方までを完全網羅!
- ステーキングする際の3つの注意点も要チェック!
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目次
MetaMask(メタマスク)がステーキング機能に対応【特徴を解説】
Web3ウォレットの代表格「MetaMask(メタマスク)」が、2023年1月13日よりステーキングに対応しました。ユーザーはメタマスクを介してETH(イーサリアム)をステーキングし、約5%もの金利獲得を目指せます。
ここではまず、メタマスクのステーキング機能の特徴について解説します。
メタマスクのステーキング機能の特徴
- 「Portfolio dapp」に追加された新機能
- ETHのリキッドステーキングが可能
- Lido・Rocket Poolに対応
ステーキング機能を利用するには、あらかじめメタマスクのアカウント作成が必要です。以下の記事ではメタマスクのアカウント作手順について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
これもう見た? MetaMask(メタマスク)の使い方|登録方法から入金、送金方法まで解説
「Portfolio dapp」に追加された新機能
今回のステーキング機能は、メタマスクの「Portfolio dapp」に追加された新機能です。
Portfolio dappとは?
2022年11月よりメタマスクに追加された機能。メタマスク内で管理する仮想通貨やNFTなど、すべての資産をワンストップで一括表示できるのが特徴です。
また、保有資産の閲覧の他にも、トークンブリッジの最短ルートの提案や特定通貨のウォッチリスト登録に対応。便利機能の数々をブラウザ・スマホアプリの両方から利用できます。
Portfolio dappはメタマスクを起動し、「ポートフォリオサイト」を開くことでアクセス可能です。メタマスクアカウントを接続するだけで、誰でも気軽にETHのステーキングを始められます。
ETHのリキッドステーキングが可能
メタマスクが提供するステーキング機能は、リキッドステーキングの仕組みを用いています。
リキッドステーキングとは簡単に言うと、「金利+LPトークン」を獲得できる新たなステーキング方法。預け入れた仮想通貨に応じてLPトークン(証明書)が付与され、他のDeFiサービス上でLPトークンを運用できます。
また、リキッドステーキングはこれまでのステーキングの課題となる「資産の固定化」の解消を目指しているのも特徴です。従来と比較しても資産効率や通貨の流動性が高いため、今後のDeFiサービスの主役になると期待されています。
Lido・Rocket Poolに対応
メタマスクでのステーキングは、リキッドステーキングプロトコルの「Lido」と「Rocket Pool」に対応しています。
- Lido Finance:
ETHの代表的なリキッドステーキングプロトコル。Lido DAOと呼ばれる自律分散型組織で運用されており、現在500万ETHを超える資産が預け入れられています。
- Rocket Pool:
Lido Financeの後を追いかける、新興のリキッドステーキングプロトコル。1ETHからの少額からステーキングを始められ、DAOによる非中央集権化の下で運営されています。
双方のプロトコルは、共にステーキングで預けたETHの固定化を解消するためのプロジェクトです。メタマスク経由で双方にETHを預けることで、ユーザーの代わりにETHをステーキング運用してくれます。
Lidoを活用すれば「stETH」、Rocket Poolを活用すれば「rETH」といったように、それぞれのステーキングから預け入れ量と同じ割合のLPトークンを獲得できます。
獲得したstETHやrETHは、DeFiサービスを使って運用可能です!
MetaMask(メタマスク)のステーキング機能を活用するメリット
メタマスクのステーキング機能を活用することで、以下のようなメリットがあります。
メタマスクのステーキング機能を活用するメリット
- メタマスクから直接ステーキングできる
- 0.01ETHと少額から始められる
- ETHとあわせてLPトークンを運用できる
メタマスクから直接ステーキングできる
直接メタマスクから利用できるため、手間がかからず、安全性の高いステーキングが可能な点がメリットです。
従来のステーキングでは、サービス提供を行う外部サイトへのメタマスク接続が必須でした。毎回メタマスクを接続するのにも手間がかかるうえに、偽サイトへのアクセスによる資産紛失リスクも課題であったといえます。
その点、メタマスクのステーキングでは、Portfolio dappからの直接ステーキングに対応。わざわざ外部サイトに移動する必要がないため、安全・迅速にステーキングをスタートできます。
0.01ETHと少額から始められる
メタマスクのステーキング機能では、0.01ETHと少額から参入できるのもメリットです。
大型アップデート「The Merge」により、イーサリアムはPoSへ移行したことでステーキングに対応しました。
しかし、バリデータになって利益を得るために32ETHが必要であったこと、ステーキング時に利用するLaunchpadの使用に専門的な知識が必要であったことから、個人が参入しにくい状況が続きました。
バリデータとは?
イーサリアム上の新しいブロックを生成する権限を持ち、トランザクション内容が正しいかを検証する人。
その点、メタマスク経由でのステーキングであれば、32ETHもの高額な資産を準備しなくても良いのが特徴。Rocket Poolであれば最小0.01ETH、Lidoに至っては最低ステーキング量の指定がありません。
誰でも少額からコツコツ資産形成できるため、メタマスクのステーキングは仮想通貨初心者でも気軽に始められます!
ETHとあわせてLPトークンを運用できる
リキッドステーキングのため、ETHの金利とあわせてLPトークンを運用できるのもメリットです。
ステーキングの対価として受け取ったLPトークンは、DeFiサービスを活用することで運用できます。
例えば、ステーブルコインの交換に特化した「Curve Finance」では、ETHと一緒にstETHを預け入れることでステーキング報酬を獲得可能。サービス上の取引量にもよりますが、毎日2.38%もの金利を受け取れます。
Curve Financeの他にも、「1inch」「AAVE」などといったDeFiサービスでも手軽にLPトークンを運用できます!
これもう見た?CurveFinanceとは?特徴や使い方を解説
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メタマスクでステーキングを始める方法【4STEPでOK】
メタマスクのステーキング機能は、以下の手順から簡単に利用できます。
メタマスクでステーキングを始める手順
- 「Portfolio dapp」へアクセス
- ステーキングを行うサービスを選択
- ETHのステーキング数量を指定
- メタマスクでガス代の支払いを進める
それぞれ手順を解説していきます。
STEP
「Portfolio dapp」へアクセス
まずはメタマスクを起動し、「Portfolio dapp」へアクセスします。メタマスクのトップ画面から、「ポートフォリオサイト」をクリックしてください。
STEP
ステーキングを行うサービスを選択
Portfolio dappへ移動後、保有している仮想通貨の一覧が表示されます。一覧のETHの横にある「Stake」をクリックし、ステーキング画面に移動してください。
これもう見た?メタマスクへイーサリアムを送金する方法
LidoまたはRocket Poolから利用するプロトコルを選択し、再度「Stake」をクリックします。ここでは実際に、Lidoを選択してステーキングを進めていきます。
STEP
メタマスクでガス代の支払いを進める
最後に、メタマスクからガス代の支払いを進めます。メタマスクが自動で起動するので、必要なガス代をチェックした後、「確認」をクリックしてください。
これもう見た?メタマスクの高いガス代を抑える方法
以下の画面が表示されたら、メタマスクでのステーキング作業が完了です。
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MetaMask(メタマスク)でステーキングする際の注意点
メタマスクでのステーキングは、以下の点に注意しながら進めてください。
メタマスクでステーキングする際の注意点
- stETH・rETHの価格乖離リスク
- バグ・セキュリティ上の欠陥リスク
- 上海アップデートまで資産を引き出せない
stETH・rETHの価格乖離リスク
ステーキングによって獲得できるstETHやrETHは、ETHと価格が乖離するリスクに注意が必要です。
本来、stETH・rETHはETHと1:1の価値を保つトークンですが、バリデータの不正や利益搾取のリスクが叫ばれ、実際に価格が乖離するタイミングも少なくありません。
上記はETHとstETHの価格推移ですが、ETHに比べてstETHの価格が大きく下回っているのがわかります。1月29日現在では、1ETHに対して約3,000円もの乖離が起きている状況です。
メタマスクを利用したステーキングでは、預けたETHを各トークンに変換しなければなりません。仮にトークン変換時に価格の乖離が起きている場合、預けた資産が目減りしてしまう「元本割れ」のリスクが高まる点には注意が必要です。
バグ・セキュリティ上の欠陥リスク
ステーキング機能は現在ベータ版のため、バグやセキュリティ上の欠陥リスクがある可能性にも注意です。
仮にバグや欠陥が見つかると預けたETHに影響を及ぼし、最悪全ての資産を失う可能性もゼロではありません。メタマスクを提供しているConsensys公式サイトでは、ステーキング機能について以下のように言及しています。
セキュリティ – この提供物の使用を選択することにより、あなたはスマートコントラクトと対話することになり、コードにバグまたはセキュリティの脆弱性が含まれるリスクが伴います。 スマートコントラクトのコードにバグや脆弱性があると、お客様に損失が発生する可能性があります。
引用元:Consensys公式サイトから和訳・一部抜粋
「資産を失うリスクがある」という点を考慮したうえで、ステーキング機能を利用してください!
上海アップデートまで資産を引き出せない
ステーキング機能に預けたETHは、イーサリアムの大型アップデート実施まで引き出せません。
資産の引き出しについては、今後行われる「上海アップデート」後に可能になるとのこと。預けたETHの他にも、ステーキングで獲得した利益についても、今後のアップデート以降からの引き出しとなります。
上海アップデートとは?
2023年3月に実施予定となる、イーサリアムの次期大型アップデート。ステーキングされたETHを出金できるようになり、直近ではETHの引き出しを可能にするテストネットがローンチしました。
預けたETHはアップデートまでロックされるため、すぐにETHを利用したいタイミングで資金を動かせない点は注意が必要です。今後の通貨利用を考慮したうえで、計画的なステーキングを進めてください。
MetaMask(メタマスク)のステーキングでよくある質問【Q&A】
最後に、メタマスクのステーキングでよくある質問について回答します。
スマホアプリからでもステーキングできますか?
スマホアプリからも、メタマスクのステーキングは可能です。
アプリ版ではメニューの「ブラウザ」から、Portfolio dappへアクセスする必要があります。ブラウザと同様、サイト上でメタマスクの接続を行えば、ETHをステーキングできます。
Portfolio dappへアクセスする際は、必ずURLが正しいものかを確認し、メタマスクの接続を進めてください。
ステーキングではどんな通貨に対応していますか?
メタマスクのステーキングでは現状、ETHのみの対応です。
その他通貨でのステーキングを検討している場合は、現状別のサービスを利用する必要があります。
ステーキングの利用でどのくらい報酬を獲得できますか?
執筆時点でのLido・Rocket Poolの金利は以下のとおりです。
- Lido:4.99%
- Rocket Pool:4.47%
どちらの金利も従来の銀行に比べると圧倒的であり、取引所が提供するステーキングサービスと比べても割高です。
Rocket Poolは現状ステーキング上限のため利用できませんが、Lidoは最低ステーク量の設定がないにもかかわらず、5%程の高金利を実現しています。
ステーキング報酬はどうやって確認できますか?
獲得したステーキング報酬は、Portfolio dappの「Stake」から確認できます。
ステーキングの詳細画面からは利益の他にも、預け入れた通貨バランスや現在設定されている金利のチェックが可能です。
まとめ
ここまで、メタマスクのステーキング機能や具体的なやり方について解説しました。今回の内容をまとめると、以下のとおりです。
この記事のまとめ
- メタマスクから直接ステーキングできる機能が搭載
- リキッドステーキングで金利+トークンを獲得可能
- LidoやRocket Poolを利用したステーキングに対応
- 0.01ETH程度と少額から参入できるのが魅力
- 預けたETHと報酬はShanghaiアップデートまで引き出せない
メタマスクがステーキング機能を搭載したことで、誰もがステーキングを手軽に利用できるようになりました。
使い方は非常にシンプルで、Portfolio dappへアクセスし、預け入れるETH量を指定するだけです。外部サイトへの移動すら不要であるためメタマスク接続の手間がかからず、偽サイトアクセスによる資産紛失の心配がありません。
ぜひこの記事を参考にステーキング機能を利用し、メタマスクから安全にステーキング報酬獲得を目指しましょう。
参考文献
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