イーサリアムレイヤー2ブロックチェーン「ポリゴン(Polygon/MATIC)」の特徴について解説
ポリゴンエコシステム一覧やおすすめのDappを完全解説!
この記事を読めばポリゴンエコシステムを利用する際の注意点や疑問点もすべて解決!
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目次
ポリゴン(Polygon/MATIC)エコシステムとDApp一覧表
本記事では、イーサリアムのレイヤー2ブロックチェーンとして有名な「ポリゴン(Polygon/MATIC)」のエコシステムについて解説していきます。
まずはじめに、ポリゴンチェーンがどういった特徴を持つブロックチェーンなのか説明してから、ジャンル別のおすすめDAppを紹介していきます。
エコシステムとは「ブロックチェーン上で構築されている経済圏」を意味します。一方、DApp/DApps(Decentralized Applications:分散型アプリケーション)とは、ブロックチェーン上で開発されるアプリケーションのことです。
ポリゴン(Polygon/MATIC)の特徴
レイヤー2ブロックチェーン「ポリゴン(Polygon/MATIC)」の概要
ポリゴンは、イーサリアム(ETH)のブロックチェーンと並行して動作するレイヤー2ブロックチェーンです。
ポリゴンチェーンが開発された背景には、DeFi市場が成長するにつれて、イーサリアムブロックチェーンの処理能力を超える大量の取引が行われるようになり、ガス代(取引手数料)が高騰し、取引遅延が発生するようになった という問題があります。この問題を解決するため、ブロックチェーン本体に負荷をかけない方法で格安のガス代と高速処理を可能にしたのが「レイヤー2」 と呼ばれる技術です。
ポリゴンチェーンは2017年10月、「MATIC(マティック)」というプロジェクト名でスタートし、「Plasma Chain(プラズマチェーン)」というブロックチェーン名で2020年6月にメインネットをローンチしました。その後2021年2月にリブランディングが行われ「ポリゴン(Polygon)」となり、イーサリアムレイヤー2ブロックチェーンの中でも有数のプロジェクトに成長しました。
ポリゴンチェーンの基軸通貨「MATIC」は2019年4月に上場後、着実に成長を続け、今では仮想通貨市場でも指折りの有名コインとなりました 。仮想通貨ランキングサイト「CoinMarketCap 」によると、現在、時価総額ランキング10位にランクインしています(記事公開時点)。
ポリゴンエコシステムのジャンル別DApp
そんなポリゴンチェーンのエコシステムですが、2022年10月に仮想通貨ニュースメディア「DAILYCOIN 」が報じたところによると、ポリゴンチェーン上のDAppは2022年1月と比較して8倍以上に急増し、その数は53,000種類を超えました 。
以下の画像は、ポリゴンエコシステムのDApp一覧表(TVLトップ100)です。
ジナコイン公式ツイッター より参照
TVL(Total Value Locked)とは、ユーザーがDeFi(分散型金融)DAppに預けた仮想通貨の時価総額のことです。「預かり資産」とも言われ、DeFiプロジェクトを調べる際の重要な指標の一つです。
本記事ではポリゴンエコシステムのDAppを「分散型ウォレット・資産管理」「DEX」「NFT」「メタバース」「インフラ・分析」の5ジャンルに分けて紹介していきます。
各ジャンルで紹介するエコシステムのDAppは以下の通りです。
分散型ウォレット・資産管理
MetaMask(メタマスク) 定番の分散型ウォレット Polygon Wallet Suite(ポリゴンウォレットスーツ) ポリゴンチェーンの資産管理プラットフォーム
DEX
Uniswap V3(ユニスワップ) ポリゴンチェーンで最も取引量が多いDEX QuickSwap(クイックスワップ) ポリゴンチェーン発のDEXとして最も有名 ApeX Protocol(エイペックスプロトコル) 分散型デリバティブ取引対応のDEX AAVE(アーベ) 仮想通貨レンディングサービス
NFT
OpenSea(オープンシー) 世界最大のNFTマーケットプレイス Lens Protocol(レンズプロトコル) Web3.0対応のSNSプラットフォーム。「プロフィールNFT」を所有すると参加可能 ZET RUN(ゼットラン) 競馬BCG(ブロックチェーンゲーム)。競走馬NFTを購入すると参加可能
メタバース
The Sandbox(サンドボックス) 2011年にモバイルゲームとしてスタートし、後にAnimoca Brands社が買収した。最も有名なメタバースプロジェクト Decentraland(ディセントラランド) イーサリアムチェーン発の有名メタバースプロジェクト Bloktopia(ブロックトピア) 「21階建て高層ビル」というメタバース空間を中心に展開されているメタバースプロジェクト
インフラ・分析
Multichain(マルチチェーン) ブリッジ(ブロックチェーン間の資産移動)をワンストップで提供 polygonscan(ポリゴンスキャン) ポリゴンチェーンの取引記録を調べられるブロックエクスプローラー Dex Screener(デックススクリーナー) 40種類以上のブロックチェーンに対応したDEX分析ツール
次章から各ジャンルごとにエコシステムのDApp紹介をしていきます。
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ポリゴンエコシステムのおすすめDApp【分散型ウォレット・資産管理】
ポリゴンチェーンに対応したおすすめの分散型ウォレット・資産管理DAppは以下の2つです。
ポリゴンエコシステムのおすすめ分散型ウォレット・資産管理DApp
Metamask(メタマスク)
Polygon Wallet Suite(ポリゴンウォレットスーツ)
分散型ウォレットは、この後紹介するDEXやNFT、メタバースDAppを利用する上で必須となります。Metamask(メタマスク)は分散型ウォレットの分野で最も有名なDAppです。Polygon Wallet Suite(ポリゴンウォレットスーツ)は、ポリゴンチェーンの開発チームが手がけた資産管理プラットフォームです。
以下で上記2種類のウォレットを紹介するので、まだ使ったことのない方は早速準備を始めてみてください。
Metamask(メタマスク)
Metamask(メタマスク)は、DeFiやNFTを始める際に必須となる分散型ウォレットの中で、最も歴史が長く、人気があります 。
2016年9月にブラウザ版が公開され、2020年9月にはモバイルアプリ版がローンチされました。イーサリアムブロックチェーンを土台として開発されましたが、イーサリアムのレイヤー2ブロックチェーンであるポリゴンチェーンでも使用可能です。
メタマスクを利用することで、ポリゴンエコシステムの仮想通貨やNFTを売買し、保管することが可能となります。直近ではウォレット内の資産が一覧できるポートフォリオ機能が実装されました。
メタマスクに関する詳しい情報は、こちらの記事で解説しています。
これもう見た? MetaMask(メタマスク)をスマホで使うには?ダウンロードから使い方まで徹底解説
これもう見た? MetaMask(メタマスク)の使い方|登録方法から入金、送金方法まで解説
Polygon Wallet Suite(ポリゴンウォレットスーツ)
Polygon Wallet Suite(ポリゴンウォレットスーツ)は、ポリゴンチェーン上の資産を安全かつ効率的にスワップ、ブリッジ、管理できるプラットフォーム です。 ポリゴンチェーンの開発チームが手がけたという点で信頼性が高く、使いやすいDAppです。
メタマスクを始めとした分散型ウォレットと接続することで使用できます。
イーサリアムチェーンからポリゴンチェーンに資産移動できるブリッジ機能のほか、スワップ機能も備わっています。さらに「Swap for Gas(ガス代スワップ)」も実装されており、これはガス代ゼロで他のコインからMATICコインにスワップできる注目機能 です。
ポリゴンエコシステムのおすすめDApp【DEX】
ポリゴンエコシステムのDEX分野におけるおすすめDAppは以下の4つです。
ポリゴンエコシステムのおすすめDEX系DApp
Uniswap V3(ユニスワップ)
Quickswap(クイックスワップ)
ApexProtocol(エイペックスプロトコル)
AAVE(アーベ)
Uniswap V3(ユニスワップ)はイーサリアムチェーンでローンチされた有力DEX(分散型取引所)で、ポリゴンチェーンでも展開されています。
Quickswap(クイックスワップ)はポリゴンチェーン発のDEXとして有名なDAppです。ApexProtocol(エイペックスプロトコル)は分散型デリバティブ取引に対応した取引所です。AAVE(アーベ)はマルチチェーン対応のDAppで、分散型仮想通貨レンディングサービスを提供しています。
初めてDEXに触れる方は、まずは以下の記事を読んでみて、理解を深めてからDEXの利用を始めるのがおすすめです。
これもう見た? 仮想通貨の分散型取引所DEX(ディーエックス)とは?初心者にもわかりやすく解説!
Uniswap V3(ユニスワップ)
Uniswap V3(ユニスワップ)は、2018年11月にローンチされたイーサリアムチェーン発DEX「Uniswap(ユニスワップ)」の三代目アップデート版です。Uniswap V3自体は2021年5月に正式リリースされていましたが、その後マルチチェーン対応が進み、2021年12月にポリゴンチェーンで稼働開始しました。
ポリゴンチェーン版ユニスワップ「Uniswap V3」は、エコシステム内で最も取引高の多いDEXなので、ポリゴンエコシステムでのDeFi運用をお考えの方は必須のDApp です。
これもう見た? Uniswap(ユニスワップ)使い方|登録方法から始め方を徹底解説
これもう見た? Uniswap(ユニスワップ)V2とV3の違いは?切り替え方法も解説
QuickSwap(クイックスワップ)
QuickSwap(クイックスワップ)は、ポリゴンチェーン発のDEXとして最も利用されているDAppの一つです。高速トランザクションと格安のガス代が売りとなっており、ポリゴンエコシステムでDeFi運用をするなら抑えておきたいDEXです。
ApeX Protocol(エイペックスプロトコル)
ApeX Protocol(エイペックスプロトコル:APEX)は、DEXでは珍しく「デリバティブ取引」に対応した取引所 です。また最大20倍のレバレッジをかけた取引も行えるため、従来のDEXよりも効率よい資産形成を行うことが可能です。
以下の記事でAPEXについて特徴と使い方の詳細を解説しています。参考に読んでみて下さい。
これもう見た? ApeX Protocol(APEX)の評判は?特徴や将来性・使い方を解説!
AAVE(アーベ)
AAVE(アーベ)は2017年、創業者スタン・クレチョフ氏により、当初は「ETHLend(イーサランド)」の名前でスタートしました。 2018年に現在の「AAVE」へとプロジェクト名を変え、DeFiのなかでも珍しい分散型仮想通貨レンディングに対応し、DeFi市場で地位を確立 してきました。はじめはイーサリアムブロックチェーンでローンチし、のちにポリゴンチェーンにも対応しています。
仮想通貨ランキングサイト「CoinMarketCap 」によると、記事公開時点でAAVEは、DeFiレンディング部門ランキング(24時間取引高)1位となっています。
以下の記事でAAVEのプロジェクト内容について詳しく紹介しています。
これもう見た? 仮想通貨AAVE(アーベ)とは?特徴と将来性を徹底解説!仮想通貨歴6年の筆者が紹介
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ポリゴンエコシステムのおすすめDApp【NFT】
ポリゴンエコシステムにおけるNFT分野のおすすめDAppは以下の3つです。
ポリゴンエコシステムのおすすめNFT系DApp
OpenSea(オープンシー)
Lens Protocol(レンズプロトコル)
ZET RUN(ゼットラン)
OpenSea(オープンシー)は、NFTを始めるうえで必須となる、世界最大のNFTマーケットです。Lens Protocol(レンズプロトコル)はポリゴンチェーン発の注目プロジェクトで、先ほど紹介したAAVEの開発チームが手がけています。ZET RUN(ゼットラン)は2019年にリリースされた、人気の競馬ブロックチェーンゲームです。
NFTについて、これから始めたいという方は以下の記事で詳しく解説していますので、参考に読んでみて下さい。
これもう見た? 今話題の仮想通貨NFTとは?特徴と活用事例を初心者でも分かりやすく解説!
これもう見た? 【完全初心者向け】NFTの始め方・買い方を徹底解説【注意点・投資判断の解説あり】
OpenSea(オープンシー)
2017年12月にリリースされたOpenSea(オープンシー)は、世界最大のNFTマーケットプレイスです 。イーサリアムチェーンで始動し、後にポリゴンチェーンを始めとしたマルチチェーン対応となりました。
NFTを始めたい方にとっては必須のDAppとなります。以下の記事はOpenSeaの使い方ガイドですので、参考に読んでみて下さい。
これもう見た? OpenSea(オープンシー)の使い方ガイド|出品方法や購入方法、手数料まで徹底解説
これもう見た? OpenSea(オープンシー)のガス代完全ガイド!ガス代はいくら?発生するタイミングは?
Lens Protocol(レンズプロトコル)
Lens Protocol(レンズプロトコル)は、既存の中央集権的なSNSプラットフォーム(Twitter、Facebook、Instagram等)に挑戦する方法として開発された「Web3.0のSNSプラットフォーム」 です。先ほど紹介した「AAVE」創設者兼CEOのスタン・クレチョフ氏率いるチームが開発しました。
ユーザーは「プロフィールNFT」と呼ばれるNFTを所有するとプラットフォーム利用が可能となります。投稿したコンテンツの所有権が100%ユーザーに帰属するという点において、これまでのSNSプラットフォームとは大きく違います 。
以下の記事でレンズプロトコルの詳細について解説しています。興味がある方はぜひ参考にしてみて下さい。
これもう見た? Lens Protocolとは?Web3のSNSプラットフォームを解説!エアドロ申請もあり
ZED RUN(ゼッドラン)
ZED RUN(ゼッドラン)は、2019年に誕生した競馬BCG(ブロックチェーンゲーム)です。ユーザーはNFTである競走馬を購入すると、プラットフォーム上で24時間開催されている競馬レースに参加することができます。
本記事で紹介したNFTマーケットプレイス「OpenSea 」のデータによると、ZED RUNの競走馬NFTコレクション第一弾「ZED RUN LEGACY」は、スポーツ系NFTコレクションのなかで歴代2位の取引高を記録しています(記事公開時点) 。フロアプライスは現在落ち着いているので、ゲーム好きの方なら試しに始めてみても良いのではないでしょうか。
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ポリゴンエコシステムのおすすめDApp【メタバース】
ポリゴンエコシステムでおすすめしたいメタバース系DAppは以下の3つです。
ポリゴンエコシステムのおすすめメタバース系DApp
The Sandbox(サンドボックス)
Decentraland(ディセントラランド)
BLOCKTOPIA(ブロックトピア)
上記の3つのメタバースプロジェクトは、どれも注目度が高く人気です。以下、一つずつざっくりと紹介していきます。
メタバースをこれから始めてみたいという方は、はじめに以下の記事を読んで、メタバースについて理解を深めることをおすすめします。
これもう見た? 【初心者向け】メタバースの始め方・やり方を図解でわかりやすく解説!
これもう見た? メタバースの土地の買い方を図解で解説!購入方法は簡単
これもう見た? 【稼げる】おすすめメタバースプラットフォームランキングTOP6!
The Sandbox(サンドボックス)
サンドボックスはメタバース分野で最も有名なプロジェクトの一つです。
その歴史は2011年、スタートアップ企業「Pixowl Inc.」によってモバイルゲームとしてリリースされたところから始まります。「Pixowl Inc.」開発チームは2013年、シリーズ続編の「The Sandbox 1」とスマホゲーム「2D Sandbox Evolution」を制作します。
その後、香港発の有名Web3.0企業であるAnimoca Brands(アニモカ・ブランズ)社が買収し、ブロックチェーン技術を取り入れ、メタバースDAppとして現在のサンドボックスになりました。
サンドボックスは当初イーサリアムブロックチェーンでローンチし、のちにマルチチェーン対応となりました。サンドボックスの独自トークン「SAND」は現在、ポリゴンチェーンでステーキングすることができます 。
サンドボックスについて詳しく知りたい方は、こちらの記事で有益な情報を伝えていますので、ぜひ読んでみて下さい。
これもう見た? The Sandbox(サンドボックス)の始め方完全ガイド|遊び方や稼ぎ方も徹底解説!
これもう見た? The Sandbox(サンドボックス)の土地(land)購入方法と価格を解説!
これもう見た? 仮想通貨SAND(The Sandbox)とは?特徴と仕組み、将来性を解説!これからまだまだ伸びる!?
Decentraland(ディセントラランド)
Decentraland(ディセントラランド)は、数あるメタバースDAppのなかでも有力なプロジェクトの一つです。さきほど紹介したサンドボックスと同じく、はじめにイーサリアムブロックチェーンでローンチし、後にポリゴンチェーンに対応しました。
独自トークン「MANA」は仮想通貨ユーザーの間でも人気銘柄となっています。以下の記事で詳しく紹介しています。
これもう見た? 仮想通貨MANA(マナ)とは?特徴と仕組み、将来性を解説!NFT銘柄で注目が集まるNFT
Bloktopia(ブロックトピア)
Bloktopia(ブロックトピア)は21階建て高層ビルを中心に、情報と没入型体験を1ヶ所で行うことができるハブを目指すメタバースプロジェクト です。ポリゴンネットワーク発のメタバース系DAppとして要注目のプロジェクトです。2021年10月に誕生したばかりですが、大手取引所や有名企業がメタバース内にテナントを出店したことで話題となりました。
ユーザーは、ブロックトピアのメタバース内で独自トークン「BLOK」を利用することで、不動産の所有権や広告提供、ゲームプレイ、ネットワーク構築などを通じて収益を得ることができます。
以下の記事でブロックトピアについて詳しく解説しています。興味のある方は読んでみて下さい。
これもう見た? 仮想通貨BLOK(bloktopia)とは?特徴や将来性を徹底解説!
ポリゴンエコシステムのおすすめDApp【インフラ・分析】
ポリゴンエコシステムでおすすめできるインフラ・分析系DAppは以下の3つです。
ポリゴンエコシステムのおすすめインフラ・分析系DApp
Multichain(マルチチェーン)
polygonscan(ポリゴンスキャン)
Dex Screener(デックススクリーナー)
Multichain(マルチチェーン)はワンストップでブロックチェーン間の資金移動が出来る便利なDAppです。
polygonscan(ポリゴンスキャン)とDex Screener(デックススクリーナー)は、DeFiプロジェクトについて深く調べたいときに重宝する分析ツールです。
Multichain(マルチチェーン)
Multichain(マルチチェーン)は、「Anyswap(エニースワップ)」の名前で2020年6月にリリースされたDAppです。ブリッジ(異なるブロックチェーン間の資産移動)を提供しており、DeFi投資をしているユーザーの間でとくに人気のDApp です。
ブリッジ機能を提供するマルチチェーンのようなDAppが登場したことで、例えばポリゴンチェーンのウォレットに入ったUSDCをイーサリアムチェーンにワンストップで振替することが可能となりました。
マルチチェーンは現在70種類を超えるブロックチェーンに対応しており、DeFiで資産運用をするうえで欠かせないインフラツールと言えます。
polygonscan(ポリゴンスキャン)
ポリゴンスキャンは、2021年6月にリリースされたブロックチェーンエクスプローラーです。イーサリアムチェーンのブロックエクスプローラー「EtherScan(イーサスキャン)」のチームが開発を手がけており、分析ツールとして使いやすいDAppです。
ポリゴンスキャンでは、以下の機能を完全無料、登録作業なしで利用できます。
「polygonscan」を使うメリット
送金ブロックチェーン上の全ての取引記録(トランザクション)と処理状況を確認できる
ブロックチェーン上で処理された最新のトランザクションブロックを確認できる
ブロックチェーン上のウォレット残高と、ウォレットの過去取引履歴を確認できる
ブロックチェーン上の仮想通貨に関する供給状況、最新価格、コントラクトアドレス等のデータを確認できる
Dex Screener(デックススクリーナー)
デックススクリーナーは、DEX(分散型取引所)に上場している仮想通貨のチャート分析ツールとして、2021年10月にリリースされました。
40種類以上のブロックチェーンのDEXをまとめてチェックできるマルチチェーン仕様のDAppであり、ポリゴンチェーンにも対応しています。
「Dex Screener」を使うメリット
ブロックチェーンごと、DEXごと、仮想通貨の銘柄ごとの価格、ボリューム、流動性などの細かいデータを確認できる
チャートのテクニカル指標も細かく設定することが可能
ウォッチリストやチャートテクニカル指標に関する登録情報は、同じパソコン、同じプラウザであれば画面を閉じても残る
完全無料、登録作業なしで全ての機能を使える完全無料、登録作業なしで全ての機能を使える完全無料、登録作業なしで全ての機能を使える
デックススクリーナーについて、以下の記事で使い方を解説しています。非常に有益な情報であることは間違いないので、ぜひ参考にして下さい。
これもう見た? 「DEX Screener」DEXチャート分析の最強ツール 使い方を徹底解説
ポリゴンエコシステムの始め方と注意点
ここでは「ポリゴンエコシステムの始め方」と「ポリゴンエコシステムを始める際の注意点」について、かんたんに説明します。
ポリゴンエコシステムの始め方
ポリゴンエコシステムを始めるにあたって、ポリゴンチェーン基軸通貨であるMATICコインを分散型ウォレットに入れる必要があります。
ポリゴンチェーン上で行われる取引処理(承認、コインの送金・スワップ・売買、NFTミントなど)にはガス代(取引手数料)が発生します。MATICがポリゴンチェーンの基軸通貨と呼ばれるのは、このガス代がポリゴンチェーンではMATICベースで支払われるためです。
以下、MATICコインを購入しポリゴンエコシステムを始める4ステップをまとめました。
ポリゴンエコシステムを始めるための4ステップ
国内取引所から海外取引所に送金
海外取引所でMATIC購入
メタマスクをインストール
海外取引所からメタマスクへMATIC送金
各ステップの詳細は、本記事でも紹介したポリゴンエコシステムのDApp「レンズプロトコル」を例にして、以下の記事で解説しています。参考にしてみて下さい。
ポリゴンエコシステムを始める手順はこちら Lens Protocolとは?Web3のSNSプラットフォームを解説!エアドロ申請もあり
現在、国内取引所ではBitFlyer(ビットフライヤー) がMATICコインを扱っていますが、上記の記事では国内取引所はコインチェック、海外取引所は日本語対応のBybit、ウォレットは汎用性が高いメタマスクを例に解説をしています。
おすすめ仮想通貨取引所
※業者名、ボーナス情報をクリックすると詳細記事が見られます。
ポリゴンエコシステムの注意点
ポリゴンエコシステムを利用するにあたって、以下の注意点もあります。
ポリゴンエコシステム利用に関する注意点
送金ミスに注意
SCAMに注意
ウォレットのセキュリティ対策を徹底する
仮想通貨をはじめ「投資」は自己責任が基本のため、詐欺にあって資金を失っても、誰も補償してくれません 。以下で詳しく解説するので、ポリゴンエコシステムの利用を始める前にもう一度読むようにしてみてください。
送金ミスに注意
取引所からメタマスクなどの分散型ウォレットへMATICコインを送金する時、ウォレットアドレスや送金ネットワークを間違えないように気をつけましょう。
万が一送金ミスが起こると、ウォレットへ着金せず資産を失ってしまいます。
送金時にウォレットアドレスを打ち込む際、手入力は間違えるリスクが高いのでNGです 。必ずコピー&ペーストをしてください。
一度少額で送金テストをして、ウォレットに着金したのを確認してから残りの送金を行うのも有効な手段です。
ウォレットへの送金ミスを防ぐ方法
ウォレットアドレスを打ち込む時は必ずコピー&ペーストをする。
初めに少額で送金テストをして、ウォレットに正しく着金したのを確認してから残りの送金を行う。
SCAMに注意
ポリゴンチェーンは有名ブロックチェーンであり、エコシステムのDAppには注目度が高いものも多いため、SCAMが多発 しています。
以下、SCAMに引っかからないための注意事項をまとめましたので必ず参考にして下さい。
SCAMに引っかからないための注意事項
必ずツイッターまたはDiscordの公式アナウンスを参考にする
エアドロップ配布やWL配布のDMが来たら、基本的にSCAMとみなす
ツイッターやDiscordでDMを無視する、あるいはDMの受取拒否を設定する
公式アナウンスのみを参照してDMはすべて無視する、あるいはDMの受信拒否を設定する といった対策は、SCAMを回避するために必須です。
仮想通貨プロジェクトではDiscordを利用する場合が多いと思うので、設定でこれらのDMを拒否しておくのも一つの方法です。
Discordの設定方法はこちらの記事で解説しているので、参考にしてください。
これもう見た? Discord(ディスコード)使い方ガイド|アカウント作成、初期設定、使い方まで徹底解説
ウォレットのセキュリティ対策を徹底する
ポリゴンエコシステムに限った話ではありませんが、ブロックチェーンのエコシステムを利用していると、たくさんのDAppにウォレットを接続するため、どうしてもハッキングのリスクが生まれてしまいます 。最終的に、大切な資産は自分で守る必要があります。
そのための主な方法として下記のようなウォレットのセキュリティ対策があります 。
ウォレットのセキュリティ対策リスト
ウォレットの重要情報(プライベートキー、シードフレーズ)をオンライン上に保管しない
複数ウォレットで資産を分散管理する
公共Wi-Fiに接続した状態での利用を避ける(あるいは有料VPNを利用する)
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ポリゴンエコシステムの利用に関するよくある質問(Q&A)
最後に、ポリゴンエコシステムの利用に関する疑問に対してQ&A形式で回答していきます。
MATICコインはどこで買えますか?
MATICコインは現在、日本の国内取引所ではBitFlyer(ビットフライヤー) のみ取り扱いがあります。
海外取引所からMATICを購入する場合、海外仮想通貨取引所最大手Binance(バイナンス)が本来おすすめでしたが、2022年12月よりバイナンスの日本進出と併せて、日本人ユーザーはグローバルバイナンスへの登録ができなくなってしまいました。
そこで、MATICコインを海外取引所から購入する場合、以下をおすすめします。
ポリゴンエコシステムを利用するとき、初期費用はかかりますか?
分散型ウォレット「メタマスク」や分析系DAppの「ポリゴンスキャン」「デックススクリーナー」は完全無料で利用できます。DEXやDeFi、NFT、メタバースを始めるなら、これらの購入費用に加え、ガス代に使うMATICコインも必要となります。
ポリゴンエコシステムの最新情報はどこで入手できますか?
主に下記の公式Twitterから入手可能です。
気を付ける点として、公式以外の情報には飛びつかないようにしてください。先ほど「ポリゴンエコシステムの注意点」で話したようにSCAMの可能性があるためです。
まとめ
本記事では、有力なイーサリアムレイヤー2ブロックチェーン「ポリゴン」のエコシステムについて解説しました。改めて、ポリゴンエコシステムの特徴と注意点をおさらいすると以下の通りです。
ポリゴンエコシステム まとめ
「イーサリアム・キラー」と呼ばれている有力なレイヤー2ブロックチェーン
イーサリアムチェーンと比較してガス代が格安、トランザクションの速度も早い
エコシステムDAppが53,000種類以上と非常に豊富(2022年10月時点)
ポリゴンエコシステムで資産運用を始めるには、分散型ウォレット(メタマスクなど)のインストールとMATICコインが必要
送金ミスによる資産紛失、ハッキングや詐欺被害に対して補償はなく自己責任
ポリゴンエコシステムは、イーサリアムブロックチェーンよりも低いガス代で参加・利用できるDAppが目白押し です。
取引所からウォレットへの送金ミス、ウォレットのシードフレーズの紛失、詐欺やハッキングに対する補償はなく、完全に自己責任 であるという注意点もありますが、高速トランザクションと格安のガス代を実現したポリゴンエコシステムは、とくにDeFiで資産運用をする場合、魅力的な選択肢となります。
ぜひこの記事を参考に、ポリゴンエコシステムを始めてみてはどうでしょうか?
参考文献
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